古代中国で生まれた占術である『四柱推命』は、多くの人に未来への希望を与えています。 四柱推命では、運命によって与えられた性質と運気を読み取ります。生まれた生年月日に割り振られた「十二支」と「十干(じっかん)」を組み合わせて占っていくのです。 今回は十干の1つ【己】に焦点を当てていきましょう。 【己】の意味や性格、恋愛や結婚、仕事、金運をお伝えしていき、その後に他の干支や十干との相性も紹介します。
四柱推命【己(つちのと)】とは?
「己(つちのと)」は、「土」の「陰」の要素を与えられています。広々とした田畑や、農作物がすくすくと育っていく土壌を想像すると良いでしょう。むき出しの自然ではなく、人の手が入り初めて豊かな実りを得ることができるのです。この性質には他にも「育成」、「成長」、「思いやり」、「心の温かさ」という意味がもたらされているのです。 またこの意味から、人との繋がりが人生において特に重視されることが窺えます。
「己」の人の性格とは?
「己」の人はとても謙虚で、自分から進んで人の上や前に立つことはありません。忍耐力があるので、来るべき運命の瞬間をずっと粘り強く待っている様子が窺えました。「自分は良いので、お先にどうぞ」と笑顔で周りに伝えられる心の広さを持っています。だからこそ多くの人から慕われるのでしょう。間違いなく、信頼を自分の元に集めることができます。 また「喜んでくれるのなら」と、多少無理をしても皆に献身的に尽くしてしまうところがあります。時には自分の時間を削っても、人に貢献することも出てくるでしょう。しかしけしてその努力は無駄にはならないと、前もってお伝えしておきます。誰かに手を貸すことで、自分の心も救われているのです。
「己」の人はどんな恋愛をする?
「己」の人は、好きな人がいてもそっと陰から見つめてしまう傾向を持っています。内側にある「好き」という気持ちを全面的に押し出すことを、けして望みはしないでしょう。「いつか必ず気づいてくれる」という希望を胸に、じっと時が来るまで待ち続けるのです。 またお付き合いが始まっても、決して自分から主導権を握ろうとはせずに恋人に身を委ねるでしょう。「その人のためなら何だってできる」という覚悟が、胸の中に秘められているとわかりました。とても誠実に恋人にまっすぐ向き合っていけるので、2人は穏やかで安心感の持てる関係性を築いていくでしょう。1度深い関係になれば、恋人だけに留まらずに結婚まで確実に進んでいこうとします。
「己」の人の結婚は?
「己」の人は、とても堅実でしっかりと地に足の着いた夫婦生活を営もうとするでしょう。毎日の規則正しい日常をこよなく大事にしようと、配偶者に呼び掛けていきます。ただそれでも控え目な性格もあって、けして押しつけがましい物言いをすることはありません。だからこそその人は、2人の関係を愛おしく思うのでしょう。基本的にその人が結婚をグイグイと引っ張っていく形になることは間違いないのです。 ただ時に長い人生の中で、思いがけない問題が生じる時もあるでしょう。そんな時は迷うことなく、その人に思いの丈を相談してください。何もかも1人で抱え込む必要はないと、肝に銘じておきましょう。2人で話すと、意外にすんなり解決策を見出せます。
「己」の人の仕事は?
「己」の人は日々変化の荒波に晒される環境ではなく、反復して同じ行動を積み重ねていく職場の方が合っているでしょう。人並外れた忍耐力があるからこそ、コツコツと仕事を行える場で間違いなく輝くことができます。そう簡単に動揺することなく、テキパキと問題を処理していく姿はけしていつも目立つわけではないけれど、信頼を集めていけるでしょう。 仕事の分野を特定するとしたら、研究や専門性を求められる職業だと存分に才能を発揮できるに違いありません。どんな作業でもけして手を抜かないその仕事態度は、必ず何年か後に認められるので安心してください。 また「この人」と思える存在のサポート役につくのも、成功を積み重ねる1つの手でしょう。2人で手を組めば、1人ずつよりもお互い満足した結果を得られます。どちらもそれぞれの才能を認め合い、ゆっくりと飛躍していくことができるのです。2人には必ず良い未来が待っているでしょう。
「己」の人の金運は?
「己」の人は、とても堅実的なお金を使い方をするので、生涯に渡って「困った」と頭を抱えることはないでしょう。ただ人が良いので、お金を貸してほしいと頼まれた際に多少手元のお金が出ていくことがあります。しかしその貸し借りも必ず信頼している人だけに留めておきましょう。そうすれば貯金口座にはコツコツと数字が積み重なっていきます。 また貯金以外にも、投資に精を出すのも向いているでしょう。ただその際「挑戦」とも言える投資は避けたほうが無難です。少しずつではあるものの、10年後には大きく変わるような投資方法が向いているでしょう。晩年お金に悩まされることはないので、必ず悠々自適な生活を送っていけます。
十二支別の組み合わせ「己丑(つちのとうし)」の性格・特徴は?
「己丑(つちのとうし)」の人は、一見にこにこと穏やかに笑っていますが、譲れない事に対して人一倍強いこだわりを持っているタイプです。内側で「ここまでは周りに合わせる」と予め決めているでしょう。そのためその範囲を超える場合、周りが驚くほどの頑固さを発揮するに違いありません。 普段はとてもおっとりとしているからこそ、雰囲気の移り変わりが目立つのでしょう。ただ「それでも良い」と自分を肯定してしまえる強さを持っています。
十二支別の組み合わせ「己卯(つちのとう)」の性格・特徴は?
「己卯(つちのとう)」の人は、何事も慎重に行い成功への道を進んでいくタイプです。人並外れた直感と洞察力を駆使し、いくつも予め道筋を用意しておきます。そして「絶対に失敗しない」と確信した選択肢をしっかりとつかんでいくのです。人前に出るよりも、裏で暗躍できる才能を持っているでしょう。 人付き合いにおいてもそれぞれの性格によって自分の在りようを上手に変えるため、すぐにどんな場所でも友人ができるに違いありません。
十二支別の組み合わせ「己巳(つちのとみ)」の性格・特徴は?
己巳(つちのとみ)」の人は、第一印象は周りからとっつきにくいと思われがちですが、話せば話すほど深みを増していくタイプでしょう。「これが好き」というものがハッキリと決まっており、皆に言葉巧みにその魅力を伝えていくことができます。その話を聞いて「自分も」と思ってしまう人も続出するでしょう。 また凝り性なので、1度ハマると職業にできるくらい深くのめり込んでいきます。自ら得た知識で、人生を切り開いていけるでしょう。
十二支別の組み合わせ「己未(つちのとひつじ)」の性格・特徴は?
「己未(つちのとひつじ)」の人は、無邪気な好奇心に導かれるようにして自分の道をひた走っていくタイプでしょう。「これだ」と感じるものに対する情熱は、並外れたものがあります。そして周りが困惑してしまうくらいのめり込むでしょう。ですが少し時間が経つと、他のことをやっていたりして自由な一面も見受けられるのです。 多少の気まぐれさは、周りからすると愛嬌に映るので心配ありません。ただわがままとはきっちり線引きをしましょう。
十二支別の組み合わせ「己酉(つちのととり)」の性格・特徴は?
「戊申(つちのえさる)」の人は、人を喜ばせる天才で、積極的に場を盛り上げていくタイプでしょう。サービス精神が豊富なので、友人の間だけでなく仕事においても魅力を大いに発揮していけるのです。どこへ行ってもちやほやされる人気者でしょう。 ただ皆との時間を満喫したら、意識して1人の時間もきっちり取るようにしてください。その時間の中で、無意識のうちに溜め込んでいたストレスを解放することができるでしょう。
十二支別の組み合わせ「己亥(つちのとい)」の性格・特徴は?
「己亥(つちのとい)」の人は、自分の中にある正義感を存分に発揮していくタイプでしょう。困っている人を見れば、すぐさま駆け寄って「どうしたの?」と声をかけられる強さを持っています。ただその強さは時に一方的なものになりやすいので、気をつける必要があるのです。 自分の意見だけではなく目の前の人の思いも汲み取っていくと、その場をうまく丸く収めることができるでしょう。誰もが満足した顔でその場を立ち去れます。
「己」と「甲」の相性は?
「己」と「甲」は、それぞれ土と木の性質を持っています。木は土の養分を吸い上げるため、一緒にいると自然に「己」が「甲」に尽くす関係性になるでしょう。「己」からすれば、人から必要とされることはとても嬉しいので率先して「甲」の面倒を見ようとします。ですが余りにも世話焼きの度が過ぎると、諍いの原因となるので十分気をつけておかなくてはなりません。お互いに対等であるかどうか、きちんと確認しながら付き合いましょう。
「己」と「乙」の相性は?
「己」と「乙」は木と土という性質でありながらも、陰と言う要素が共通しています。そのため2人で時間を過ごしていると、丁度良い距離感を見出すことができるでしょう。一緒にいて居心地の良い関係性でいられることは間違いありません。どちらも素直に自分の弱さを曝け出して、頼り合うことができるのです。 尽くし尽くされる間柄の中で、2人はとても強い満足感を抱けるでしょう。末永く共に歩める2人となれるのです。
「己」と「丙」の相性は?
「己」と「丙」は、それぞれ土と太陽のようにパワフルな火の性質を持っています。そのため一緒にいると、どちらかと言えば「己」は「丙」に振り回される関係性となるでしょう。1つのところにとどまらない「丙」に、「己」は大いに刺激を受けるに違いありません。 ただずっと2人でいると、「己」は自分の時間がうまく取れなくてストレスを溜め込む恐れがあります。そのため2人は、必ず適度な距離感を見出すことが大切です。
「己」と「丁」の相性は?
「己」と「丁」は土と火の性質をもたらされていますが、どちらも陰なので決して理解は難しくありません。一方が元気が出ずに疲れ果てているなら、もう一方はうまく優しさを表現することができるでしょう。その表現の仕方はそれぞれ様々ですが、必ずどちらの心にも届くので何も心配する必要はありません。 一緒にいると、例え一時の間でも気持ちが落ち着くでしょう。言葉にならない居心地の良さが2人をそっと包み込んでいきます。
「己」と「戊」の相性は?
「己」と「戊」は同じ土の性質のため、他の人に比べてスムーズに人間関係を築いていくことができます。どちらも頑固な一面があることは否めませんが、きちんと話し合えば必ず理解し合えるでしょう。そして最後には、どちらもお互いの良さを褒め合うことができるのです。 また基本的に「戊」が2人の関係においてグイグイと引っ張っていきますが、時に見落としもあるので「己」が要所要所で支えていくことになるでしょう。
「己」と「己」の相性は?
「己」と「己」は、同じ性質を持っているため争うこともなく健やかな関係性を築いていけるでしょう。最初はどちらも人見知りなので緊張するでしょうが、1度打ち解けることができればお互い理解を深めることができます。 「わかる」と言う台詞が、2人の場合幾度となく会話の中で飛び交っていくに違いありません。双方共理解しようと努力しなくても、すんなりと受け入れることができるのです。だから自然と一緒にいる時間が長くなるのでしょう。
「己」と「庚」の相性は?
「己」と「庚」は、それぞれ土と加工される前の硬い金属の性質をもたらされています。そのため何かにつけて「己」は、頑固で自己主張の強い「庚」の世話を焼いてしまうのです。もし「庚」が人間関係で問題を起こしているなら、「己」は場をなだめて解決へとどうにか導いていこうとするでしょう。 一方「己」が決断に迷っているなら「庚」は、強く背中を押してくれるに違いありません。違う性格でありながらも、2人はお互いを支え合うのです。
「己」と「辛」の相性は?
「己」と「辛」は土と金の性質を持っており、どちらも陰の領域に属しています。ですが2人の場合、一緒にいるとどうしても「辛」の方が「己」を頼る人間関係の構図が出来上がっていくのです。「辛」は本当に悪気なく、「己」の力を借りようとするでしょう。面倒見の良い「己」はどうしてもその依頼を断れません。 結果「己」の方が知らぬ間に疲弊してしまうことが多くなるのです。2人の間の適度な距離感を見つけることが重要でしょう。
「己」と「壬」の相性は?
「己」は土と陰、そして「壬」は水と陽の性質を持っています。どちらもお互いに思いやりを配ることができるでしょう。ただ「壬」は「己」に比べて、精神的な自由度が高くなっています。そのため「己」は知らず知らずのうちに、「壬」に振り回されていたということも出てくるでしょう。 2人の間に「ここまでは踏み込むけれど、ここからは別」という線引きを予め行っておくと、お互い健やかな人間関係を築こうと意識することができます。
「己」と「癸」の相性は?
「己」と「癸」は、土と水の性質で同じ陰同士となっています。そのためか一緒にいると、他の人に比べて「安らげる」という印象を持てるに違いありません。どちらか一方に力の比重が偏ることはないので、気さくな人間関係を築いていけるのです。2人で時間を過ごしている際の対等さは、どちらも居心地の良さを間違いなく感じられるでしょう。 2人ともお互いが持つ繊細さを敏感に察知し、思いやりをけして忘れることはありません。